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web3とは?初心者むけにわかりやすく特徴や将来性を解説

  • B!
  • web3(Web3.0)が世界的に注目されてるけど、何が違うの?
  • 仮想通貨(暗号資産)は危ないんじゃないの?
  • DAO、NFT、DeFiやメタバースが騒がれているけどweb3と関係あるの?

と疑問に思っているあなたにweb3の基礎や何故注目されているのかを初心者向けにわかりやすく説明します。

web3 とは? 分散型インターネット

  •  web3とは非中央集権型のインターネットです。そこではデジタルトークンがキーワードになります
  • 自分のデータは自分で管理するのでGAFAMに手数料は払いません
  • Web2.0で出遅れた日本は国を挙げてweb3立国を目指しています

なぜこれだけ大きな変革が起ころうとしているのかをインターネットの変遷とともにひも解いていきますね。

web3を理解するには、web3の前のWEBの最初の2段階を知る必要があります。Web1.0とWeb2.0です。

Web1.0
net上の百科事典
Web2.0
SNS
web3
アシスタント、クラウド
コンテンツ静的、Read-only共有、ダイナミック検索と解析経由のコンテンツ連携
やり取り無しSNS経由でのやり取りAI駆動サービス
担い手の
主体
企業ベースプラットフォーム企業個人ベース, DAO
事例・Webサイト検索
・電子メール
SNS(プラットフォーム経由)・DAO
・DeFi
・NFT
・メタバース
               【ウェブの変遷】

もう少し詳しく見ていきましょう。

Web1.0

1983年はインターネットが誕生した年だと考えられています。

Web1.0の基本技術のHTML、HTTP、URL、ウェブブラウザなどのアイデアをティム・バーナーズ=リーが開発したのは90年代初頭でした。

その時から2000年代初頭までが、「Web1.0」、つまりインターネットの「読み取り専用=Read-only」の段階です。

Web1.0の特徴は;

  • 読み取り専用のコンテンツ;Webの用途は静的なウェブページ上のテキストから情報を得ること
  • オンラインで存在し、いつでもだれにでも情報を提供できる
  • ユーザーとのやり取りのない静的なウェブページ

主なプレーヤーは企業で、インタラクティブでない巨大な百科事典のようなものでした。

最初のブラウザーはネットスケープでしたが、マイクロソフトの無料のインターネット・エクスプローラーに駆逐され、後にMozillaプロジェクトを立ち上げ、Firefoxブラウザーに結実しています。

Web2.0

 200年代初頭から今までがWeb2.0時代です。Webが「読み取り専用」から「読み書き可能:Read and Write」になりました。ユーザーは単にコンテンツを消費するだけでなく、投稿できるようになったのです。

Facebook(2005)、YouTube(2005)そしてTwitter(2006)や多くの小規模なSNSがこの時期に設立され大きな成功を収めました。立ち上げてすぐに何百万人ものユーザーが交流するようになり、マーケティングや広告で大きな収益が得られるようになったのです。

Google、Amazon、Facebook(Meta)などの「プラットフォーマー企業」が個人情報・データを管理して大きな収益を上げるようになったため、プラットフォーム経済とも呼ばれます。

ベースのプラットフォームが消滅すると個人のデータも消滅するという中央集権的な側面を持つため、「中集権型ウェブ」とも言われます。

web3(Web3.0)

 web3は、ブロックチェーン技術を用いて今のウェブを非中央集権化しようとする、進化形を指します。単なる技術やプロトコルを指すものではありません。

web3には様々の異なる分野がありますが、一言でいうと以下のように言えます。

  • 流通業者、政府や銀行から権力を奪い、
  • 代わりにクリエイター、コミュニティや個人投資家などを主役にする

可能性を持つウェブが実現できるのです。

これらの分野とは何なのでしょうか?また、これらはウェブの未来にとってどのような意味を持つのでしょうか?ここでは、web3について初心者でもわかるように説明します。

web3の特徴と実現できること

 web3のベースは後述するブロックチェーン技術です。ブロックチェーンは以下のメリットをもたらします;

  • ユーザーがデータ(個人情報など)を自己管理できる
  • セキュリティが向上する
  • 仲介組織を介さずに直接企業などと自由に通信ができる

それぞれを見ていきましょう。

ユーザーがデータ(個人情報など)を自己管理できる

Web2.0ではGAFAMなどが提供するプラットフォーム上で色々なサービスを享受できます。その反面、プラットフォーマーはあなたの情報を集め、あなたに最適化された広告やおすすめ商品を表示します。

GAFAMにあなたの行動や嗜好が筒抜けになっていることには一抹の不安や不快感を持つ人も多いのではないでしょうか?

web3では、個人情報や売買履歴などのデータはすべて個人の責任で管理・保管します。なので自分の意思で広告を消したり、報酬を受け取って個人データを提供したりもできるのです。

セキュリティが向上する

ブロックチェーン上のデータは、改ざんできないとされています。プラットフォーマー不要で情報を個人間で安全にやり取りできます。貴重な個人情報を一企業のサーバーに預ける必要もなくブロックチェーンのセキュリティを個人レベルで享受できるのです。

web3のサービスの利用は基本的にMetamaskなどのウォレット経由で行われ、メルアドやパスワードなどの入力は不要ですので情報流出や悪用の危険がなく高セキュリティです。

仲介組織を介さずに直接企業などと自由に通信ができる

web3ではブロックチェーン技術により、データ通信の際に仲介組織のサーバーを使わないP2P通信を使います。

           【P2P(peer to peer)通信のイメージ】

web3では、スマートコントラクトを利用して、ルールによってあらかじめ決められた条件を満たせば、契約や取引を仲介者なしで自動実行します。ユーザー間、ユーザーと企業間で直接取引が可能です。

Web2.0のように仲介組織を必要としないため、今まで仲介組織に支払っていた手数料などの費用が不要となる点は大きなメリットと言えるでしょう。

web3の主な技術と事例

ブロックチェーン

 web3の最も重要な特徴はブロックチェーン技術です。ブロックチェーンは、改ざんできない情報を個人間で安全にやり取りできる技術です。

         【ブロックチェーン図解】

暗号資産の売買などのすべての取引をブロック上にデジタル記録し、それをチェーンのようにつなげています。それぞれのブロックには、あなたの取引データだけでなく、ひとつ前のブロックの基本的な情報が保存されています。

ブロックチェーンは特定企業のサーバー上ではなく、複数のコンピューター上に分散的に共有されますので情報漏洩やハッキングに強いのです。

少し専門的になりますが、ブロックチェーンにも色々な流れがあります。最大のものはビットコインとイーサリアムです。ソラナ、アバランシェなどもお聞きになった方もおられると思います。今は1,000以上のブロックチェーンが存在しています。

仮想通貨(暗号資産)

 仮想通貨(暗号資産)はCryptcurrencyの略で、サトシ・ナカモト氏によりブロックチェーン技術が初めて応用された事例です。インターネット上でやり取りできる電子データの通貨です。

代表的な銘柄にはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)があります。

 仮想通貨(暗号資産)はブロックチェーンを使っているため、取引や残高などは全てブロックチェーン上に記録され、分散して保管されます。電子マネーとは違いホストサーバーが存在しないので、仲介組織を介さずに個人間で送金取引が可能です。

 仮想通貨(暗号資産)の誕生初期には、法定通貨(中央銀行が発行するもの)に代わって決済手段として普及していくことが期待されましたが、価格の乱高下や法的な裏付けが未整備なので今後の発展が待たれます。

DeFi

DeFi(分散型金融)はブロックチェーンを活用した金融サービスを指します。DeFiでは金融取引はスマートコントラクトの仕組みで自動化されています。

スマートコントラクトが使えるブロックチェーンはイーサリアム系列(ソラナも含む)だけです。

DeFiの対極に銀行などの仲介者が存在する中央集権型の金融サービスがあります。

DeFiはユーザー同士で直接取引を行うため手数料が安いのが特徴です。

仮想通貨(暗号資産)の取引に関しては、バイナンスやCoinbaseが中央集権型となります。

2020年9月に分散型取引所であるUniswapの取引量が代表的な中央集権型の暗号資産取引所であるCoinbaseを超えました。暗号資産の取引の場がDeFiに移りつつあると言われています。

分散型金融サービス(DeFi)の提供主体を分散型コミュニティであるDAOが担うケースはますます増えていくと予想されています。

DAOの事をもっと深く知りたい方は次の記事を参照ください;

NFT(非代替性トークン)

NFT(非代替性トークン)は従来無限に複製できたデジタルデータにブロックチェーンを使って唯一性を付与したものです。デジタルアート、動画や音楽などが代表的な例ですが、NFTゲームへの応用も急速に進んでいます。

唯一性は所有権の証明に使われています。ブロックチェーンは改ざんができないため、制作物であるNFTが転売されても全て履歴が残り正当な所有者が分かります。

また今までの美術品はいったん作者の手を離れると何回転売されても作者には還元されませんでしたが、NFTの場合には一定額の手数料が原作者に入るような仕組みになっているのも画期的なメリットです。

NFTについてもっと詳細を知りたい方は次の記事をご参照ください。

DAO(分散型自律組織)

 DAO(Decentralized Autonomous Organaization)は分散型自律組織を指します。

  • 中央管理者が居なくて、参加者たちで管理する組織です
  • 透明性が高く、組織運営にだれでも参加できます
  • 意思決定は仮想通貨を使った投票で実施します

などの特徴を持った次世代組織形態です。DeFiもDAOの形態で運営されている場合がほとんどです。

DAOは投票権のあるガバナンストークンを発行し、メンバーだけでなくユーザーにも配付します。トークンが上場すれば仮想通貨として価値がつき、メンバー全員が潤う仕組みなのです。

株式会社をつくるには資本金や法的な手続きが膨大に必要ですが、DAOは目的が明確であれば簡単に作れます。国境を越えて世界中から参加できます。

web3は「人々の人々による人々のためのインターネット」であると「Web3とDAO」という書籍では書かれています。何かを創りたい人は簡単な手順でDAOを作って仲間を集めてどんどん進められる時代になったのです。

Web3の未来とDAOの未来は密接にリンクしているのです。

DAOをもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください;

web3の主なサービス事例

分散型取引所:Uniswap(UNI)

 Uniswapはブロックチェーン上に構築された分散型取引所(DEX)を運営しています。企業によって中央集権的に運営される仮想通貨取引所とは違って、DEXでは利用者同士がスマートコントラクトを介して直接取引で仮想通貨を交換できます。

Uniswapはイーサリアム上で構築され、DAOとして運営されています。ガバナンストークンのUNIで既に上場されています。

DEXには取引手数料が低いのとブロックチェーンによってハッキングしにくいメリットがあります。このDAOのメンバー(ユーザー含む)は独自トークンである仮想通貨UNIを受け取れ、UNIはバイナンスなどで取引できます。取引所を利用するだけで参加でき、かつUNIが増えるDAOのメリットをフルに享受できます。

Uniswapの詳細は次の記事をご参照ください。

分散型SNSでNFTを取引:Nafter

仮想通貨Nafter(NAFT)はSNSに投稿した写真や動画などを簡単にNFT化して稼げます

SNSとNFTを融合させた世界初のプラットフォームです。写真や動画を投稿すれば、わずか数ステップで世界に一つしかないNFTにミント(制作)してくれます。

売買は仮想通貨Nafter(NAFT)で行います。

NAFTはPancakeSwapなどに上場済みで、NFTの売買に使えてステーキングで稼げます。今が底値なので買い時です。

特徴は;

投稿した写真や動画などをNFTにして稼げる

ベトナムのNafter.ioが運営

NAFTトークンを取引と運営に活用

Nafterについてもっと詳しく知りたい人は,次の記事をご参照ください。

NFT取引所(マーケットプレイス):OpenseaやtofuNFT

 web3ではNFTが大きな役割を果たしつつあります。それに伴い、NFTの取引所であるマーケットプレイスが重要なインフラになりつつあります。

Openseaはご存じの方も多いように世界最大のマーケットプレイスです。コレクティブNFTを主に扱っています。

NFTゲーム領域ではtofuNFTがよく知られています。

NFTのことを手早く知りたい方は次の記事を参照ください;

web3の課題や注意点

次世代の情報インフラとなるであろうweb3には良い点だけでなく課題もあります。

  • 利用上のトラブルはすべて自己責任となる
  • 法的な整備はこれからのものが多い

の2点を解説します。

利用上のトラブルはすべて自己責任となる

 web3では銀行などの信用のある仲介者が居らず、データや情報のやりとりは直接ユーザー同士か企業と行います。

匿名で活動できIDやパスワードも不要という半面、トラブルに遭遇しても誰も助けようがないというのが現状です。

データの管理は自己管理、すべては自己責任で行う点に注意してください。

法的な整備はこれからのものが多い

 ブロックチェーンや仮想通貨などは過去存在していなかったため、法律、税制や規制が追いついていません。今日本でも政府内で活発に法整備や税制面での対応が進められていますが、時間がかかります。

若いweb3起業家は日本の制度の不備を嫌って海外に出ていく流れが続いていますが、急速にキャッチアップしようとしているのでいずれ日本が世界のweb3の中心になるのではないかという期待もあります。

web3の今後の将来性

日本政府がweb3を推進している

 日本政府はWeb2.0での遅れを取り戻すために、新資本主義の目玉としてweb3を基本戦略の1つに掲げデジタル庁の下でweb3政策を推進する方針を打ち出しました。

2022年3月に自民党から出された「NFTホワイトペーパー(案)」には「Web3.0時代の到来は日本にとって大きなチャンス。しかし今のままでは必ず乗り遅れる」とあり、大きな危機感が見て取れます。

2022年6月には「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」を閣議決定するなど並々ならぬ意気込みです。

仮想通貨税制もAstar Networkなどの提言に基づき、実情に合った実現利益課税に舵を切ろうとしています。

大手企業がNFT市場に参入を進めている

 web3の1分野であるDeFiはアンチ銀行とも言えます。そして他の重要な分野であるDAOはアンチ大企業です。

それなのに銀行や大企業はweb3に熱い視線を注いでいます。何故でしょうか?2022年11月に日本経済団体連合会(経団連)は、Web3に関する国家戦略を提言しました。web3は非中央集権的なデータ保有の実現や、組織のガバナンスの変革などを通じて、金融や行政、地方創生を初め、あらゆる分野でイノベーションを生み出す可能性を秘めていると主張したのです。以下の3点での改革を提唱しました;

  1. Web3時代に即した税制措置→トークン保有の促進
  2. LPS法の改正→トークンへの投資を促進
  3. JVCEA審査の適切な運用→トークンの流通を促進

同じ時期にNTTドコモも「web3に6000億円の投資、日本発のグローバルデファクトへ」を発表しました。

仮想通貨取引を行う投資家が増えている

暗号資産業界は普及の一つの目安として最初の10億人を目指しています。 しかし多くの推計によりますと暗号資産ユーザー数は全世界で3億人ほどです。まだ30%。

最初の10億人に到達するためには世界66億人のスマホユーザーに、恐らくゲームの形でアプローチする必要があると考えられています。

まとめ:web3は社会のインフラになっていく

 web3は単なる技術ではなく、企業のありかたや人々の働き方も変えていく力を持った新しいインフラです。

ベースにはブロックチェーン技術があり、ユーザーがデータ(個人情報など)を自己管理して、仲介組織を介さずに直接企業などと通信ができるようになります。キーワードは非中央集権化です。

応用分野には、仮想通貨(暗号資産)、DeFi、NFTやDAOがあり、流通業者、政府や銀行から権力を奪い、代わりにクリエイター、コミュニティや個人投資家などを主役にする可能性を持つウェブが実現できるのです。

日本政府はWeb2.0の遅れを取り戻すべく、web3立国の政策を考え、大企業も安心・安全なweb3インフラを提供するべく投資を始めました。

これからユーザー数は数十億人に広がり、気がついたらウェブはweb3に置き換わっていたという時代が近い将来来るのは間違いありません。

投資を開始するには一番良いタイミングです。

来るべきweb3時代の中心は仮想通貨です。おすすめの取引所Coincheckは審査に1日以上かかる事がありますので、まずは無料で口座開設しておきましょう。

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気の早い人たちは、web4.0の話を始めています。次の記事にまとめましたので興味のある方はご参照ください。