Serum(仮想通貨SRM)DEXとは: 特徴や利用方法と買い方・将来性を解説
B!
Serum DEXは、Solanaブロックチェーン上で開発されたオーダーブック形式のDEXです。
Serumは独自の仮想通貨SRMを発行しています。
破綻したFTXの創始者のサム・バンクマン・フリード氏がSerumの創業者。FTXへのハッキングと破綻により、Serumも一時閉鎖を余儀なくされ、機能の大半はOpenBookに移行しました。
この記事では、Serum(仮想通貨SRM)の特徴、買い方と将来性について詳しく解説します。
もくじ
Serum(仮想通貨SRM)とは?
トークン名称 | Serum |
仮想通貨シンボル・単位 | SRM |
総供給量 | 101.6億SRM |
価格(UNIの円価格)@2023/11/7 | ¥5.46 |
過去最高値@Sep 11, 2021 | ¥2,049.52 |
過去最低値@Sep 17, 2020 | ¥4.36 |
時価総額@2023/11/7 | 14.4億円 |
市場ランキング@2023/11/7 | 804位 |
公式リンク | https://portal.projectserum.com/ |
SerumはSolanaブロックチェーン上に構築された革新的なDEX(分散型取引所)であり、高速な取引処理と低い手数料が特徴です。
破綻したFTX取引所とAlameda Researchの創設者、Sam Bankman-Fried氏によって導入されたこのプラットフォームは、パーミッションレスなエコシステムとして注目されています。
本セクションでは、以下を少し深堀りします;
- Serumの背景と創設者
- SerumDEXの概要
- SRMトークンとMSRMについて
Serumの背景と創設者
Serum DEXは、ブロックチェーンの高速性と透明性を活用し、従来の取引所の限界を超えることを目指して設立されました。具体的には、Serum DEXは、Solanaブロックチェーンを基盤に使用することで、数万/秒の取引を実現し、手数料を極めて低く抑えています。
創設者のSam Bankman-Fried氏は、このプラットフォームの思想を「信頼でき、中央集権的な権力に依存しない」ものとし、ユーザーが市場の任意の価格で即座に資産を交換できることを目指しました。Serumが目指したのは、セキュリティを犠牲にすることなく取引の効率性を高めることです。
SerumDEXの概要
SerumDEXは、Solanaブロックチェーンのスケーラビリティを活かし、他のDEXでは見られないオーダーブック方式(特徴のセクションで解説)を採用しています。これにより、高速で安価な取引が可能となり、中央集権型取引所に匹敵する機能を分散型の枠組み内で実現しています。
SRMトークンとMSRMについて
SRMはSerumのユーティリティおよびガバナンストークンであり、流動性マイニングプログラムなどに利用されています。
また、MSRMはSRMトークンを1,000,000単位で束ねたもので、保有者にはより多くのステーキング報酬とガバナンス権が付与されます。トークンホルダーはSRMを通じてSerum DEXの方針や更新に投票し、プラットフォームの未来を共同で形作ります。
これらのトークンは、Serum DEXの流動性と安定性を確保するための重要な役割を果たしています。
Serum(仮想通貨SRM)の特徴と仕組み
Serumは革新性と実用性を兼ね備えたDEXです。この記事ではSerumの主要な特徴とその仕組みを詳しく見ていきます。
- Solanaブロックチェーン上のDEXとしての利点
- クロスチェーンスワップの可能性
- オーダーブック形式の採用とそのメリット
- SRMトークンの価格維持のためのトークンバーン(焼却)制度
Solanaブロックチェーン上のDEXとしての利点
SerumはSolanaの高速なブロックチェーン上に構築されたDEXで、秒間約50,000トランザクション以上という卓越した処理速度を生かした迅速な取引と、非常に低い手数料を実現しています。ちなみに、イーサリアムブロックチェーンの処理速度は1秒間に最大20件なので、実に2,500倍高速です。また手数料に関しても、Solanaは0.00001ドル(0.0015円)/回と超格安です。
その結果中央集権型の取引所(CEX)が抱える問題点を解消しています。さらに、ステーキングしたSRMトークンから得られる取引手数料による収益も魅力の一つです
さらに、Solanaブロックチェーンの高いセキュリティにより信頼性があります。
クロスチェーンスワップの可能性
Serumは異なるブロックチェーン間でのトークン交換を可能にするクロスチェーンスワップ機能を提供しています。これにより、EthereumやBitcoinなど、他の主要なブロックチェーン上の資産を、KYCを必要としない非保管型取引所を介して効率よく交換できるのです。
これにより、ユーザーはSerumを通じて、ビットコインからイーサリアム、あるいはその他のアルトコインへと、直接かつ効率的に交換できます。これまでのような複雑な手続きや、高額な手数料を必要とせずに、異なるブロックチェーンのアセットを自由に移動させられます。これは、仮想通貨市場の流動性を高め、取引の便利性を大幅に向上させることでしょう。
オーダーブック形式の採用とそのメリット
Serumはオーダーブック形式の取引システムを採用しています。これは、一般的なデジタル資産取引所と同じ形式で、購入希望者と販売希望者が一覧化され、マッチングが行われる方式です。
オーダーブック方式のメリットは、取引の透明性と流動性の向上にあります。ユーザーは自由に価格を設定し、その価格で取引できます。これにより、市場価格が形成され、流動性が確保されます。
SRMトークンの価格維持のためのトークンバーン(焼却)制度
Serumはトークンバーンメカニズムを導入して、流通しているSRMの供給量を削減し、トークン価値の向上を図っています。手数料をSRMで支払うことで、自動的にトークンが市場から買い戻され、焼却されるため、インフレーションを防ぎながら通貨の希少性を高めています。
Serumの場合、DEXでの取引手数料の一部がSRMトークンとしてバーンされ、トークンの供給量が減少し、需要と供給のバランスが維持されます。
SerumDEXの利用方法
Serum DEXは高性能な取引体験を提供する分散型取引所(DEX)で、Solanaブロックチェーン上に構築されています。ので、Solanaネットワークのネイティブトークンである、SOLを購入する必要があります。ここではSerum DEXを利用するための基本的なステップを以下の順で紹介します。
- SOLウォレットの作成とSOLの調達、預入れ方法
- SerumDEXへのアクセスとウォレットとの接続方法
- SerumDEXでのトレード開始ガイド
SOLウォレットの作成とSOLの調達、預入れ方法
SerumDEXを活用するためには、
- Serumの公式サイトにアクセスします、次いで
- SolanaベースのSOLウォレットの作成が必要です。Sollet.ioやPhantomなどのウォレットを設定してください
- SOL(Solana)を購入・預入れします。SOLは主要な暗号資産取引所で取り扱われているため、購入は容易です。
- 購入したSOLをウォレットに送金し、
- SerumDEXへの接続を行います。
SerumはDEXプロジェクトなので、ウォレットと直接接続して取引できます。このようにして、SOLウォレットを作成し、SOLを調達・預入れすることで、SerumDEXを利用する準備が整います。
SerumDEXへのアクセスとウォレットとの接続方法
SerumDEXを利用するためには、まずウェブサイトにアクセスし、自身のウォレットと接続する必要があります。
- ウェブサイトの右上にある「Connect Wallet」をクリックすると、ウォレット接続の選択肢が表示されます。
- 先ほど作成したSollet.ioウォレットと接続します。接続の許可を求められたら、画面右下の「CONNECT」を選択してウォレットを紐づけます。
SerumDEXでのトレード開始ガイド
Serum DEXでは、BinanceやFTXなどの中央集権型取引所と同様の方法で取引を行うことができます。現在40以上の取引ペアがサポートされており、取引インターフェースの左上隅から任意のペアを選択できます。
- トレードページにアクセスし、取引インターフェースの左上隅から取引したい通貨ペアを選択します。
- 次に、購入または売却したい量を入力します。注文タイプは「Limit」または「Market」から選択可能です。Limitは指定価格での取引を、Marketは現在の市場価格での取引を意味します。
- 価格を設定し、「Place Order」をクリックすれば、注文が成立します。
- その後、取引が完了するまで待ちます。
このように、serum dexは直感的なインターフェースを持っているため、初心者でも簡単にトレードを開始することができます。
FTXの破綻がSerumに及ぼした影響
Serumは「機能停止」状態に
FTXとアラメダの倒産により、2022年11月以降Serumは「機能停止」状態に陥りました。しかし、SolanaコミュニティによるSerumのフォーク作業が進んでいます。セラムのアップグレード権限がFTXにあったため、セキュリティが危険にさらされており、その結果、JupiterExchangeやRaydiumProtocolなどのプロトコルがSerumから離れました。
コミュニティ主導のフォークであるOpenBook稼働開始
コミュニティ主導のフォークであるOpenBookがSolana上で稼働しており、日次ボリュームが100万ドル(1.5億円)を超えています。これにより、Serumの取引ボリュームと流動性はほぼゼロに落ち込みました。しかし、OpenBookの存在により、旧Serumコードのセキュリティリスクからユーザーとプロトコルはより安全になっています。
OpenBookのトップ24時間市場(SOL/USDCとmSOL/USDC)は、それぞれ$2,100,000(3.15億円)と$1,000,000(1.5億円)の取引量を記録しました。ローンチ後の最初の週には、1600人以上の日間アクティブユーザー(DAU)があり、他のソラナDEXと比較しても、OpenBookは日間アクティブウォレットにおいてSerumを超え、全ソラナDEXのアクティブウォレットの4.2%を占めるほどペースを上げています。
SRMトークンの未来は不確実
SRMトークンの未来については不確実性が残り、コミュニティメンバーの間で意見が分かれています。一部は割引に使用すべきだと考えている一方で、FTXとアラメダに対する露出があるため、まったく使用すべきではないという意見もあります。2023年11月現在、SRMは日次1億円程度取引されています。
Serum DEXの取引量は実質ゼロに
Serum DEXは現在、CoinMarketCapにて「追跡されていないリスティング」として記載されており、取引量はゼロに近いものと推測されます。
FTXの崩壊によるセキュリティ懸念から、Serum DEXは実質的に機能を停止しました。その結果、ユーザーとプロトコルはOpenBookに移行しました。OpenBookは、Serum DEXのV3プログラムのコミュニティ主導のフォークです。このフォークにより、コミュニティはSerumのインフラとガバナンスを共有することが可能になり、FTXが放棄した機能を引き継ぎました。
Serum(仮想通貨SRM)の価格動向
SRMは2020年8月から開始され、1年後の2021年9月11日に2,049円の過去最高価格をつけました。その後は200円以上をコンスタントに保っていましたが、2022年5月のテラショック後から他の仮想通貨と同じく長期的に下落しています。
親会社ともいえる、FTXとAlameda Researchが破綻した2022年11月以降は一層下落し、2023年10月20日に過去最低価格の4.36円をつけました。
このまま底値圏にとどまるのか、上振れするのか、はたまたさらに下落するのかは予断を許さないところです。
Solanaコミュニティは最近活況、その背景は?
Solanaコミュニティが最近人気です。その背景を探ります。
Solanaコミュニティの活況の背後にはいくつかの要因があります。
Solana(仮想通貨SOL)が下げ過ぎであった
Solanaは他の主要な暗号通貨よりもFTXの崩壊時に大きく価格が下落しましたが、それが過度の反応であったと見なされ、現在価格が反発していることが挙げられます。
Solanaのパートナーシップの拡大
SolanaはShopifyとの大型パートナーシップを獲得し、Shopifyの加盟店がSolanaを利用して迅速かつ低コストで暗号通貨決済を受け入れることができるようになりました。
Visaが新しい国境を越えた決済ネットワークでSolanaのUSDCを使用すると発表したことも、Solanaのブロックチェーン技術の実用化が進み、SOLトークンへの需要が高まっていることを示しています。
また、Solanaのデセントラライズドファイナンス(DeFi)アプリのユーザーが数ヶ月で3倍に増加し、2023年の初めから現在にかけてDeFiにおける総価値が214百万ドルから654百万ドル以上に3倍化したことも、コミュニティの活況を支えている重要な要因です。
Serum(仮想通貨SRM)の将来性
最近の情報によると、Serum(SRM)はFTXの破綻後に「機能しなくなった」とされています。FTXとAlamedaの崩壊によって、Serumのメインネットのセキュリティが永続的に損なわれ、その結果としてプロジェクトは機能停止状態となりました。
Serumコミュニティは現在、OpenBookと呼ばれる新しいプロジェクトへのネットワークのフォークを進めており、SRMの将来は不確実であると言われています。
SRMに関するコミュニティの提案はまちまちで、割引などに依然として使用される提案がある一方で、FTX/Alamedaとの関連性により全く使用しない提案もあります。Solanaベースであることから、復活を予想するむきもあります。
Serum(仮想通貨SRM)の購入方法
Serum(仮想通貨SRM)を購入するには、まず国内の仮想通貨取引所、Coincheckでアカウントを開設します。ビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨を購入し、それをSerum DEX(分散型取引所)に送金するか、日本語対応の海外取引所Bybitに送金して、SRMに交換します。
国内取引所で口座開設してビットコインやイーサリアムを購入
Serum(仮想通貨SRM)の購入にはまず、ビットコインやイーサリアムの購入が必要です。そのためには、国内の仮想通貨取引所で口座を開設しましょう。
おすすめは、最近ドコモの傘下入りが決まった、Coincheckです。
ドコモグループのマネックス証券傘下でもっとも信頼性が高く、かつ初心者にもやさしいのが特徴です:
口座開設から、入金、そして仮想通貨の購入方法は以下の記事を参照ください。
申込手順はどの取引所も非常にわかりやすいです。順番にやっていくと簡単に口座開設できます。本人確認は必須なので運転免許証、マイナカードやパスポートなどをスマホ経由で提出してください。
口座開設が終わると、次は日本円の入金です。銀行振込、コンビニ入金、クイック入金の3種類が選べるのが普通です。手数料が無料のものを選ぶようにしましょう。
次いで、入金した金額に応じたビットコイン(BTC)を購入して完了です。
仮想通貨の送金には送金手数料(ガス代)が発生しますのでその分も見込んで買っておきましょう!
最初はあんまり大きな金額ではなく、少額から始めて慣れたら徐々に増やしていくのがおすすめです。
ウォレットの作成と購入手順
Serum(仮想通貨SRM)の購入には、SolanaベースのSOLウォレットの作成が必要です。Sollet.ioやPhantomなどのウォレットを設定してください。
ウォレットを作成したら、次に購入手順に進みます。SerumはDEX(分散型取引所)で取引されており、直接ウォレットに保管することが可能です。DEXを利用するメリットは、中央集権型の取引所と比べてセキュリティが高く、ハッキングリスクが低い点です。しかし、DEXは操作が複雑なため、初心者の方は注意が必要です。具体的な購入手順は、まずDEXにアクセスし、ウォレットを接続します。次に、購入したいSRMの量を入力し、取引を確定します。以上がSerumのウォレット作成と購入手順となります。
海外取引所Bybit(バイビット)に日本語で口座開設する
もっと簡単にSerum(SRM)を買うには、海外取引所Bybit(バイビット)の利用がおすすめです。Bybitは、日本語に完全対応しており、取引の操作性も良好で初心者でも安心して利用できます。また、多種多様な仮想通貨が取り扱われており、Serum(SRM)もその一つです。
Bybitでの口座開設方法を説明します。
上にBybitの口座開設画面を示します。
Eメールアドレスとパスワードを入力して、手順通りに本人確認書類をアップロードすると口座開設完了です。全部日本語でできるので簡単ですね。
Bybitでの口座開設手順の詳細は以下の記事を参照ください;
日本の取引所からBybitにビットコインを送金後、SRMに交換
日本の取引所でビットコインを購入した後、日本の取引所からBybitにビットコインを送金します。
まずBybitで入金を選んで、BTCを選ぶと入金用のアドレスが表示されますのでそれをコピーします。
日本の取引所Coincheckで暗号資産の送金を押下すると、送金先アドレスを登録、2段階認証後に審査(マネーロンダリングではないかと見ています)を経て、晴れて送金可能になります。
必要な送金金額を選んで申し込むと送金完了です。
BybitでBTCの入金が確認できたら、仮想通貨Serum(SRM)へ交換していきます。仮想通貨の一覧ボードからSerum SRMを選択し、数量を入力するか、BTCの数量を指定すれば購入は完了です。
まとめ:Serum(仮想通貨SRM)DEX
Serum DEXは、現在活動停止状態にあると思われます。FTXとアラメダの破綻によるセキュリティ懸念から、コミュニティがOpenBookへのフォークを進めて、機能を移転しました。
ただし、仮想通貨SRMは日次で1億円以上の取引があり、時価総額も800位と存在感を保っています。価格は2023年10月20日に過去最低価格4.36円をつけて底値圏にあります。
SerumとSRMがベースとしている、Solanaブロックチェーンが最近急速に活況を呈していることから、SerumとSRMが復活すると予想する人も多く存在します。
Serum DEXは本来ですと非常に魅力的なプラットフォームと言えるでしょう。Solanaブロックチェーン上で動作し、クロスチェーンスワップの可能性を秘めています。オーダーブック形式の採用やSRMトークンの価格維持についてのバーン制度など、ユーザーにとって有益な要素が満載です。
これらの特徴から、Serum(仮想通貨SRM)DEXは、仮想通貨市場で注目すべきプラットフォームであることは間違いありません。が将来性が読めない銘柄であることも事実です。