仮想通貨1inchとは?使い方・DEXとの関連と将来性を解説
仮想通貨1INCHは時価総額130位で、高い将来性があると目されています。
理由は透明性の高い分散型取引所(DEX)アグリゲーターが発行するトークンだからです。
ここでは、以下の3点を中心に解説していきます。
- DEXアグリゲーターとしての1inch.exchangeの特徴
- 仮想通貨1INCHは1inch.exchangeというDAOが発行するガバナンストークンである
- 仮想通貨1inchの将来性
もくじ
仮想通貨1INCH(ワンインチ)とは?
まずワンインチには大文字と小文字があります。
小文字の1inchは、2020年8月リリースの、1inch exchangeという分散型取引所(DEX)アグリゲーターを指します。アグリゲーターは複数のDEXを束ねて、ベストのレートを推奨してくれる便利なサービスです。
1inch exchangeはDEXアグリゲーター中、最大の取引量を誇ります。取引量は8兆円、総ユーザー数は60万(2022年12月)と言われています。
大文字の1INCHは仮想通貨です。1inch excangeはDAO(分散型自律組織)として運営されており、ガバナンストークンとして1INCHを発行しています。
仮想通貨1INCHの指標を下表で示します:
トークン名称 | 1inch Network |
仮想通貨シンボル・単位 | 1INCH |
ブロックチェーン | イーサリアム |
総供給量 | 15億 1INCH |
価格(1INCHの円価格)@2024/3/31 | ¥91.70 |
過去最高値@May 09, 2021 | ¥1,187.63 |
過去最低値@Sep 12, 2023 | ¥33.38 |
時価総額@2024/3/31 | 1,050億円 |
市場ランキング@2024/3/31 | 130位 |
公式リンク | https://1inch.io/ |
2023年9月に過去最低価格33.38円をつけた後、着実に上昇しています。
その背景として、1inchはCoinbaseのイーサリアムLayer 2ネットワーク「Base」と提携し、1inch集約プロトコルおよび1inchリミットオーダープロトコルを展開しました。Baseのメインネットは2023年8月9日に立ち上げられ、Uniswap、Balancer、SushiSwapなどの人気取引所もネットワークに参加しました。
仮想通貨1INCH(ワンインチ)の仕組みと特徴
- DEXアグリゲーターとして多くのDEXから最適レートを推奨
- DAO(分散型自律組織)として運営
- 仮想通貨1INCHはガバナンストークンとして発行
の3点を説明します。
最近話題になっている、DAOについて知りたい方は以下の記事を参照ください。
DEXアグリゲーターとして多くのDEXから最適レートを推奨
DEX(分散型取引所)では利用者同士がスマートコントラクトを介して直接取引で仮想通貨を交換します。DEXに対して、バイナンスや破綻したFTXは中央集権型(仮想通貨)取引所です。
DEXは交換の際の取引手数料が安いのと、ブロックチェーンを使っているのでハッキングしにくいメリットがあり需要が高まっています。
ただDEX毎に手数料が異なるというデメリットがありました。仮想通貨の交換ごとに主なDEXの手数料を調べるのはとても大変です。
そこで1inch exchangeは70ものDEXとつながって、瞬時に最も安い手数料のDEXを提案するというアグリゲーターのビジネスを始めたのです。
1inch exchangeはDEXアグリゲーターの中でも最大の利用者数を持っているNO.1です。
DAO(分散型自律組織)として運営
1inch excangeはDAO(自律分散型組織)であり、社長のような中央管理者がおらず、参加者たちで管理されています。DAOは透明性が高く、組織運営にだれでも参加できます。また意思決定はガバナンストークンと呼ばれる仮想通貨を使った投票で行います。
参加者は創立にかかわったコアメンバー、初期ユーザー、投資家などDAOの目的に賛同する人ならだれでもなれます。ガバナンストークンは貢献者に配付、エアドロップでばらまく、投資家には買ってもらったりします。
DAOの詳細は「DAO(分散型自律組織)とは?初心者向けにわかりやすく解説します」で紹介しています。
仮想通貨1INCHはガバナンストークンとして発行
DAOの運営に欠かせないのが、投票権がついたガバナンストークンという仮想通貨です。
意思決定は参加者の投票をスマートコントラクトが自動的に処理し全てブロックチェーン上に記載していきます。それにより一般の企業とは全く違うレベルの透明性が保たれるのです。
1inch exchangeが発行しているガバナンストークンが1INCH(ワンインチ)です。
1inch exchangeに特定の仮想通貨を預けると、その報酬としてガバナンストークン1INCHが付与されます。預けることでその仮想通貨の流動性を提供するので「流動性マイニング」と呼びます。
仮想通貨1INCH(ワンインチ)はどう使う?
1inchは70種類以上のDEXとリンクして、一番効率の高い交換レートを取得してくれますのでとても便利です。利用するにはMetamaskのようなウォレットが必要なのは言うまでもありませんので準備しておきましょう。
後はサイトにアクセスして、日本語を指定して指示通りに操作すると簡単に交換ができます。
1inch NetworkはDAOです。ホームページにはトークンを持つことの3つのメリットが記載されています。
- ユーティリティトークン:多くのユーザーが入れば入るほどトークン保有者に報酬が還元されます。
- ガバナンストークン:DAOの運営を決める投票に参加できます。
- マルチチェーン:イーサリアムとBNBチェーンのブリッジとして活用できるとのこと。
仮想通貨1 INCH(ワンインチ)がエアドロップ、その意味
エアドロップはDAOなどが発足するときに、認知度向上のために初期ユーザーにガバナンストークンである仮想通貨を配付するキャンペーンを指します。
そのDAO全体の価値が上がると仮想通貨も値上がりし大きな利益を得られるのでとても人気の施策です。
1inch exchangeはアーリーアダプター向けにエアドロップを実施して無償で仮想通貨1INCHを配付しました。
またDEXの先頭を走っているUniswapのユーザーに対してもエアドロップを実施し、「ヴァンパイア攻撃(吸血鬼攻撃)」を行っています。吸血鬼は後ろから首筋に咬みつくので、既存市場から顧客を奪うためのエアドロップをこのように呼ぶようになりました。なかなか厳しい市場です。
仮想通貨1INCH(ワンインチ)の価格推移と今後の動向
2020年に誕生した仮想通貨1INCHは、2020年末に243.88円をつけます。2021年5月9日には809.41円と3.3倍になりました。先述の通り2022年12月6日には66.39円(対2020年比27%)です。2022年は仮想通貨冬の時代と言われるゆえんです。
下表は仮想通貨1INCHの価格推移です。
仮想通貨1INCHは2021年のローンチ後、5月9日に過去最高値の、1,188円をつけました。その後乱高下を繰り返し、2022年の「仮想通貨冬の時代」と共に低迷期に入り、2023年9月12日に過去最低値の33円まで下がりました。
明るい側面は、中央集権型取引所であったFTXの破綻は分散型で透明性の高いDEXのニーズを増やす方向に作用することです。
複数のDEXから最適解を選んでくれるアグリゲーターのニーズはますます高くなっていきます。1inch exchangeはアグリゲータ最大手ですので、今後価値を増していくでしょう。
2024年3月31日には、最低価格の約3倍の、92円をつけてさらに上昇する気配です。
仮想通貨1INCH(ワンインチ)の将来性
- DEX(分散型取引所)としての将来性は高い
2020年のUniswapの登場以来、DEX(分散型取引所)が増え続けています。最近の中央集権型取引所(CEX)であるFTXの破綻を契機としてDEXはさらに勢いを増すでしょう。
DEXが増えれば、それぞれ仮想通貨間の交換レートと手数料が違うのでどれを選ぶのかが大変です。
DEXアグリゲーターは多くのDEXの中から最適解をみつけてくれるのでますます重要になっていくでしょう。
1inch exchangeの将来性は非常に高いと見られています。
- DEXへのニーズはますます高まる
- 最良のDEXを選んでくれるDEXアグリゲーターの影響力が増す
- 仮想通貨1INCHはガバナンストークンとして価格アップが見込める
といった流れが予想されます。底値である今が買い時かもしれません。
- 投資家から大きな資金調達
2021年12月1日、1inch Networkは新商品発売に向けて、240億円の資金調達を実施したと発表しました。主要な金融機関にコンプライアンスに準拠したDeFiサービスを提供するためとしています。
調達は1inch DAOがガバナンストークン1INCHを発行して行っています。単に仮想通貨の取引だけではなく、金融機関向けDeFiサービスを時間とお金をかけて提供するという姿勢には共感します。
それ以前にも、20億円以上の資金調達を完了しており金融機関からの信用も高いです。
仮想通貨1INCH(ワンインチ)Q&A
1inch Networkでは今後エアドロップはあるのか?
答:残念ながら今はやっていません。が今後実施する確率は高そうです。
1INCH トークンは総数15億個の発行が予定され、2024年末にかけて徐々に配付されます。
2020年12月のリリース時にはその6%の9千万個がエアドロップで発行され、コアチームとコミュニティメンバーへのインセンティブに当てられました。当時は1トークンあたり2.8ドルだったので、今の円換算で37.7億円の価値があります。
2021年2月には先述したようにUniswapのユーザー25,000口座に対して、平均して1,350ドル相当の仮想通貨1INCHが付与されました。
2021年6月にはETHウォレットのアドレスを登録するだけでもらえるエアドロップを実施しています。
2022年12月には、累計で9億個が発行されています。2023年と2024年にそれぞれ3億個が発行されますので、ユーザーを増やすためにエアドロップを実施する確率は高いと言えるでしょう。目が離せません。
1inch Networkではステーキングはできるのか?
答:はい、できます。
ステーキングとは仮想通貨1INCHを手に入れ、1inch networkの管理(ガバナンス)に参加して新規に発行される仮想通貨1INCHを報酬として受け取れる仕組みです。コミュニティの管理に貢献してかつ自分の収益にもなるのでお勧めの収益法です。是非試してください。
参加する為には自分でMetamaskなどのウォレットを準備し、イーサリアムを購入しておくことが必要です。
1inch Networkでは 流動性マイニングができるのか?
答:はい、できます。自分の暗号資産を元手に利息を獲得できます。
1inchプールに流動性を提供するだけで、暗号資産から収入を得ることができます。プールにロックされた資産に対する報酬と、1INCHトークンでの追加のイールドファーミング報酬を手にできます。
1inch NETWORKS 1inch流動性プロトコル
1inchの使い方をもっと詳しく知りたい
答:「株式会社jaybe」が運営する仮想通貨メディア「JinaCoin」で1inchについて詳しく書かれているので参考にしてみてください。
「1inchの使い方|流動性提供・ブリッジ・ステーキング・トレード方法を解説」
まとめ:仮想通貨1INCH(ワンインチ)は高い将来性を持ち、稼げる可能性が高い
FTXの破綻以来、透明性の高いDEXはますます増えています。その中から最良のレートを見つけてくれるDEXアグリゲータのニーズも高まっています。
1inch Networkはその中でも取引量が最大で高い将来性を持ちます。1inch NetworkはDAOとして運営されており、そのガバナンストークンである仮想通貨1INCHは今は底値圏にあります。
値上がり益が期待できます。
他にも1inch exchangeでは稼げる手段があります。
ガバナンストークン1INCHは所有するだけでステーキングで稼げます。
またあなたが所有する仮想通貨を預けておくことで流動性ファーミングで収益を上げられます。
1inch Networkは金融機関から240億円もの資金調達を達成し、金融機関向けのDeFiサプライヤーとしての展開も視野に入れていますので今後も注意深く見守っていく値打ちのある仮想通貨です。
追記:1inch NetworkはDAOであり、ガバナンストークンである1INCHはDAOの運営に対する投票権があります。
DAOとは何か、何故透明性が保てるのか?などは以下の記事で解説していますのでご覧ください。