仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)とは?特徴・買い方や将来性をわかりやすく解説
仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)は人気のアルトコインで、時価総額は14位(2023年6月時点)です。
一度放棄され、そして生まれ変わりました。
高速処理、安い取引手数料などにより2022年末の仮想通貨冬の時代にも価格が上昇しています。
価格上昇の背景や、TONプロジェクトの将来性をわかりやすく解説します。
もくじ
仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)とは?
トークン名称 | Toncoin |
シンボル・単位 | TON |
総発行予定数 | 5,000,000,000 |
価格(TONの円価格)@2023/6/16 | ¥193.29 |
過去最高値@2021/11/12 | ¥824.89 |
時価総額@2023/6/16 | ¥663,337,827,404 |
市場ランキング@2023/6/16 | 14位 |
公式サイト | https://ton.org/ |
仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)の現在価格は193.29円ですが、2022年のテラショックやFTXショックの中でも底堅い動きで価格を保ちました。
TONという名前は同じでも、生みの親とは全く違うサポータの組織が今のTONを支えています。
TONの発祥はTelegram、ICO、そして撤退
TONは最初は暗号化メッセージアプリTelegramが2018年にローンチした、レイヤー1ブロックチェーン、Telegram Open Network(TON)が発祥です。
このプロジェクトは広く支持され、独自仮想通貨GRAMでICOし、1800億円集めました。
しかし、米国証券取引委員会(SEC)がGRAMは未登録証券だとして訴え、敗訴したTelegramは1800億円を返還しプロジェクトから撤退しました。
なぜToncoinは現在のようなユニークなニッチ市場を切り開けたのかを見て参りましょう。
ToncoinとThe Open Network(TON):強力なコンビ
TONはTelegramのプロジェクトとしては完全に挫折し、Telegramは手を引きました。
しかし、TONのブロックチェーン・ネットワークはオープンソースでしたので、コミュニティがTONの仕組みを引き継いでいきました。
それが、「The Open Network」略して「TON」です。TONを賑やかな都市と考えると、Toncoinはコミュニティの経済を推進する通貨に当たります。
TONは、分散型のレイヤー1ブロックチェーンです。レイヤー1はブロックチェーン開発の基礎的なレベルで、全ての基盤となるもので、都市のインフラに非常に似ています。
一方、Toncoinはこのネットワークのネイティブコインで、都市を運営する通貨であり、TONエコシステム内の様々な取引やサービスに使用されます。
Toncoinの進化:TONからNewTONへの旅路
全ての仮想通貨の開発の背後にはある物語があり、Toncoinも例外ではありません。初期のTONの概念から現在の形までの旅路は、困難と大きな変化に満ちていました。
TONの初期の日々とGramトークンからの移行
Toncoinの旅はTelegram Open Network(TON)とそのネイティブ通貨、Gramトークンから始まりました。しかし、この初期のフェーズは、SECからの規制的な障害により、まるで建築基準違反により都市の建設プロジェクトが中止されたように、短命に終わりました。
これにより、Gramトークンの販売は停止され、プロジェクトは大きな打撃を受けたのです。
NewTONによるTONの復活とリブランディング
逆境に直面しても、TONは旅を続ける方法を見つけました。
災害後に灰から立ち上がる都市のように、TONプロジェクトはNewTONと呼ばれるソフトウェア開発者のグループによって復活しました。
これはToncoinの歴史の重要な転換点で、NewTONグループはThe Open Network(TON)としてのリブランディングを行い、その未来の開発への道を開きました。
Toncoinの機能:技術的な側面を探る
どんな仮想通貨にも、複雑な技術のエンジンが内蔵されています。Toncoinも例外ではありません。
このユニークな仮想通貨を支える主要な側面;
- TONの拡張性を向上させるブロックチェーンシャーディングの役割
- TONのProof of Stake (PoS) 合意形成メカニズムを理解しよう
について見ていきましょう。
TONの拡張性を向上させるブロックチェーンシャーディングの役割
ブロックチェーンシャーディングは、ブロックチェーンのスケーラビリティ(拡張性)を向上させるための技術です。
ブロックチェーンは、トランザクション(取引)の記録を保管するデータベースの一種で、各データ(ブロック)が連鎖的につながっています。
シャーディングでは、ブロックチェーンは「シャード」と呼ばれる小さな部分に分割されます。それぞれのシャードは独立してトランザクションを処理でき、全体としてのブロックチェーンの処理能力を向上させます。
これにより、TONブロックチェーンはより多くのトランザクション(取引)を同時に処理でき、その結果、ネットワークのパフォーマンスが向上します。
この効率的な取引の管理により、TONは何十億ものユーザーを収容する能力を持つようになり、これは他の多くの仮想通貨には見られない特徴です。
TONのProof of Stake (PoS) 合意形成メカニズムを理解しよう
Proof of Stake(PoS)合意形成メカニズムは、TONネットワーク内で取引が確認されるプロセスです。
これは民主的なプロセスと考えられます。各参加者が取引の検証に関与する声を持ちます。
取引の決定を一つの権限者が行うのではありません。このメカニズムは、よりエネルギー効率が高く、より包括的であり、よりバランスの取れた持続可能なネットワークを作ります。
Toncoinの活用:TONエコシステム内での使用と機会
ToncoinはTONエコシステム内のユーザーに対して実際の応用例と数々の機会を提供しています。とても意欲的なプロジェクトが複数進行していますが、ここでは次の;
- Telegramを通じたToncoinの使い方
- 分散型アプリケーション(DApps)におけるToncoinの役割
を見ていきます。
Telegramを通じたToncoinの使い方
Toncoinと関わる最も直接的な方法の一つは、デジタルウォレットとして機能するTelegramアプリを介する方法です。
これはアプリ上で友人にメッセージを送るのと同じくらい簡単に、Toncoinを他のユーザーのウォレットに送れます。とても使いやすいので、マイクロペイメントから送金まで、幅広い潜在的な応用領域を切り開きました。
分散型アプリケーション(DApps)におけるToncoinの役割
単純な仮想通貨取引の枠を超えて、ToncoinはTONエコシステム内の分散型アプリ(DApps)の発展に重要な役割を果たしています。
DAppsを都市のビジネスに例えると、それぞれのDAppsは住民(ユーザー)にサービスを提供し、そのサービスの支払いに使われるのがToncoinです。
TONの開発者の使命は、分散型ストレージ、分散型サービス(DApps)、ドメインネームシステム(DNS)、匿名ネットワーク、即時決済プラットフォーム、および手頃な手数料・高速取引処理を備えた本格的なエコシステムを構築することです。
さらに、Toncoinの保有者は都市であるTONのガバナンスに参加することができ、提案された変更や改善について投票することができます。これはまるで都市の政策に投票する住民のようなものです。
結論として、ToncoinとThe Open Network(TON)は、仮想通貨の世界においてダイナミックで多面的なエコシステムを実現しつつあります。
Toncoinへの投資:市場と取引手数料
開発グループの努力の結晶が極めて安い取引手数料です。仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)の市場性を;
- Toncoinの価格の推移
- Toncoinの取引のコスト・手数料
の観点から見ていきます。
Toncoinの価格の推移
2023年6月時点では、Toncoinは仮想通貨市場全体の下落傾向の中でも需要と価格が全体的に増加しています。
仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)の現在価格は193円です。
最低価格は、2021年9月20日の55.2円です。その2か月後の2021年11月12日に824.89円の最高価格をつけています。これは暗号資産取引所のOKXがTONのステーキングイベントを実施したためと言われています。
2022年5月のテラショックでは大幅に値を下げていますが、その後の11月のFTXショックは乗り切りました。
Toncoinの取引のコスト・手数料
Toncoinの取引コストは特にお手頃な価格です。
Toncoinの開発者は、取引手数料を低く保つためにネットワークを設計しました。
通常、手数料は0.01ドル未満です。Toncoinのスワップには、0.05ドル未満の手数料がかかります。
他の多くのブロックチェーンと比較して、これらの手数料は微々たるものであり、TONの使用を誰でも手軽にできるようにしています。
Toncoinの買い方・購入方法
仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)は日本では上場していませんので、日本円で仮想通貨Toncoinを直接買う事はできません(2023年6月現在)。
国内取引所でビットコインを購入して、海外の取引所Bybitに送金し、そこでTONに交換するという手順を取ります。
ただし最大手のBinanceでは買えないことも注意しておきましょう。
以下の手順で海外の取引所で買いましょう。
- 国内の暗号資産貨取引所で日本円でビットコインを購入
- 海外取引所Bybit(バイビット)に日本語で口座開設する
- 日本の取引所からBybitにビットコインを送金後、仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)に交換
国内の暗号資産貨取引所で日本円でビットコインを購入
まず国内の暗号資産取引所でビットコイン(BTC)を購入します。
取引所は以下の4社が代表的です:
コインチェック:アプリダウンロード数NO.1 23銘柄【DMM Bitcoin】:手数料が安い 26銘柄
GMOインターネットグループ(東証一部上場)の【GMOコイン】:高機能アプリ 24銘柄
BitTrade :取引銘柄数No.1 28銘柄
申込手順は非常にわかりやすいので、順番にやっていくと簡単に口座開設できます。日本は本人確認は厳格なので運転免許証、マイナカードやパスポートなどをスマホ経由で提出してください。
口座開設が終わるといよいよ日本円の入金です。銀行振込、コンビニ入金、クイック入金の3種類が選べるのが普通です。手数料が無料のものを選ぶようにしましょう。
次いで、入金した金額に応じたビットコイン(BTC)を購入して完了です。
仮想通貨の送金には送金手数料が発生しますのでその分も見込んで買っておきましょう!
最初はあんまり大きな金額ではなく、少額から始めて慣れたら徐々に増やしていくのがおすすめです。
おすすめはCoincheckです。
海外取引所Bybit(バイビット)に日本語で口座開設する
仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)を取り扱っている海外の主な仮想通貨取引所で日本語対応もしているところは、Bybitです。
Bybitでの口座開設方法を説明します。
上にBybitの口座開設画面を示します。
Eメールアドレスとパスワードを入力して、手順通りに本人確認書類をアップロードすると口座開設完了です。全部日本語でできるので簡単ですね。
日本の取引所からBybitにビットコインを送金後、仮想通貨Toncoin(トンコイン/TON)に交換
いよいよ、日本の取引所からのBTCの送金です。まずBybitで入金を選んで、BTCを選ぶと入金用のアドレスが表示されますのでそれをコピーします。
日本の取引所で暗号資産の送金を押下すると、送金先アドレスを登録、2段階認証後に審査(マネーロンダリングではないかと見ています)を経て、晴れて送金可能になります。
必要な送金金額を選んで申し込むと送金完了です。
BybitでBTCの入金が確認できたら、仮想通貨Toncoin(TON)へ交換していきます。仮想通貨の一覧ボードからToncoin(TON)を選択し、数量を入力するか、BTCの数量を指定すれば購入は完了です。
Toncoinの将来性予測
USの有力な価格予想サイト、DigitalCoinPriceの予想を紹介します。
2032年には、約3,800円になるだろうという予想です。
現在価格に対する倍率を表示したものを以下に示します。
年 | 価格予想最低値 | 倍率 |
2023 | ¥176 | 1 |
2024 | ¥420 | 2.4 |
2025 | ¥576 | 3.3 |
2026 | ¥750 | 4.3 |
2027 | ¥750 | 4.3 |
2028 | ¥927 | 5.3 |
2029 | ¥1,318 | 7.5 |
2030 | ¥1,905 | 10.8 |
2031 | ¥2,685 | 15.3 |
2032 | ¥3,662 | 20.8 |
まとめ:Toncoinへの投資のメリット・デメリット
Toncoinへの投資は、他の仮想通貨と同様、独自のメリットとデメリットがあります。
メリットとしては;
- 仮想通貨冬の時代に価格を維持している強靭さ
- 人気のメッセージングアプリ、Telegramで簡単送金との関連性
- 低い取引手数料
- ユーザーコミュニティが意思決定プロセスに関与することの公正さと透明性
デメリットは:
- SECとの以前の確執問題
- プロジェクトの所有権の移転が脆弱性に繋がる可能性
やはり強力なコミュニティが存在し、根強い人気を持っていることからも将来性は大いに期待できると思われます。